暗号ゲーム
<遊戯>

「ふう〜…解けたあ!!」
『フフ…おめでとう』
 PC画面を間に挟み、二人で楽しく数学ゲーム。
 暗号の鍵を見い出して、隠された意味を探り出す…

『問題自体は古典だけれど…流石だね』
「え?乃亜くんが作ったんじゃないの?」
『ああ』

『マーティン・ガードナーの作品さ』
「マーティン…?」

『…米国のコラムニストでね、これもさる大衆誌に掲載された問題さ…』
「ふうん…」

「だけどこんなの作っちゃうなんて、凄い人だね!」
『…ああ』

『そうだねえ…』



『しかし』

『こんな難問を易々解けるのに…とも思ってしまうけれど』
「うう、乃亜くんまで〜!!」
『フフ…』


『さては…相当絞られたのかな?』
「…うん…」


 時折海馬からの個人授業を受けている、補習なんかと全然違う。
 でも…


『不満かな?』
「え…ええと…」
『フフ…でもね』

『…彼の訓練でもあるからねえ…』

 え…?



『漸く気付いたのさ、瀬人も』

『何事も。伝わらなければ意味が無いと…』



『…それで』

『瀬人のプレゼンを聞くのにね、解読スキルが不要になったと…最近評判なんだよ?」


 え…?


『キミは』

『瀬人の最高の…デコード鍵、なのさ』


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