炬燵
<遊戯>
「あったか〜い♪」
…モクバ専用のプレイルーム、遂に巨大炬燵が導入された!
どんなに暖房が効いていたって。やはりこの心地良さには適わない。
でも。人を堕落に導く悪魔の発明だ…そう言う海馬の見解も。実にもっともで…
「う〜、根が生えたかも…」
…そんな時に限って思い出す、貸して貰った外国製の立体知恵の輪の事。やりかけのまま、ひょいと入り口付近の棚の上に置きっぱなしにし…
気にはなるが、炬燵からは動けない。
…カチャ。
そんな時、丁度扉が開く音。
多分。自室に物を取りに行った、モクバが戻って来たのだろう…
「ごめ〜ん!其処の知恵の輪、取ってくれる〜?」
…何故か返事は返って来ず、流石に図々しいかと不安になるが。しかしカチャリと件の品を運ぶ音、そして足音真直ぐ遊戯の元へと…
「あ、ありが…」
だが。礼は皆まで言えなかった…
「ククク…」
遊戯の耳のすぐ傍で、低い低い笑い声。
「無精なぞをした…罰だぞ?」
愉快そうな声に。もう…
先の人物は実は海馬で。そしてそのまま、遊戯の隣に陣取ったのだ…
「炬燵も存外、悪からんモノだな」
密着状態で囁かれて。遊戯は小さく身を震わせた。
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