お菓子
＜遊戯＞
「え、甘く無いお菓子？遊戯くんが…？」
獏良が眼を丸くする。
「そ、それは…」
遊戯は困ってしまう。
そう、何と言っても、筋金入りの甘党だから…
「ええと…あの、あのね！こないだ歯医者さんで怒られちゃって！それで…」
「…ふ〜ん？」
「それでね！甘く無いのの作り方を…」
其処まで言った所で気が付いた。
本当に虫歯のためだったら、そもそも食べなければいい訳だし…
手作りなんて、まずしない。
（わ〜！怪しまれちゃう！）
「うん、判ったよ」
正直焦った遊戯だったが、あっさり返事が返って来た。
「じゃあ…ポロネーズを教えて上げるから」
「ブリオッシュに洋酒のシロップを染み込ませて、メレンゲ塗って、アーモンドの薄切りを飾って軽く焼く、さっぱり味のお菓子だよ」
にこにこにこ…
「見た眼ふわっと優しいのが遊戯くんにぴったりだし…」
「洋酒が効いてるのも。…イメージ、なんじゃない？」
にっこり笑顔でそう言われて。
遊戯は真っ赤になってしまっていた。
＞＞後記へ
＞＞ﾄｯﾌﾟへ戻る
無料ﾎｰﾑﾍﾟｰｼﾞ・掲示板