幻獣 〜不可思議の生類〜


「チンタラやっとらんと、さっさと読ませい!」っちゅー方は、すぐさま目次へGO!


 都遠く離れて三千余里、辺境の地に住まう魔術師がいた。
 その技、魔力魔法の技量は世に抜きん出て卓越、森羅万象操るのみならで幻獣を自ら製してみせたと言う…
 今宵は一体如何な客人、幻獣を望む者の心映えは?

 人々恐れる幻獣を、倒すで無く操るでなく『造る』を生業とする、変わり者の魔術師と弟子の異色ファンタジー。


 …新刊文庫の帯風にまとめて見ました(^^;)

 実は異色ってホド異色でも無いですが。ただRPG系ファンタジーだとどーもね、体育会系アクション目白押しにナッちまうのがヒヨワ系軟弱文系者には不満タラタラでありまして。もうちびっと、「不思議」を全面に出したファンタジーが読みてえ…つーか書きてえええええええって野望がむくむくむくむく積乱雲…と言う次第で。
 マニアレヴェルには程遠いんスけど、幻獣はかなり好きでして。はっきり言って幻獣も亜人種もいない異世界ファンタジーなんてク○ープの入ってねえコーヒーだッ!!ってのが主義主張でして。…そりゃ、「宮廷で繰り広げられる謀略劇」と言った緻密にして華麗な絵巻物や、あるいはまた「親方を目指す見習い少年の修行の日々」と言った職業もの青春ものもグーではありますが…
「それなら歴史モノにしちまえば…わざわざ異世界作らんでもエエやないか」
…などと門外漢はつい思ってしまうのであります。

 で、「幻獣造り師」ですが。
 …うーん、「キサマの幻獣への愛はそんなモノかあッ!!」とお叱りを受けそうなデキであります(涙)なんと言っても、ハイライトと言うべき幻獣作成のシーンが、短い・軽い・イケてないの三拍子揃っちまってさー(号泣)
 最近は魔法使いもアクション系が多いな、書斎型魔法使い(?)ごっつう少ないねんなー、と思っていましたが、下手すると書斎型のが難しいモンですなア。厳密に書こうとするとオカルト本草学の膨大な知識が必要になるしな…しかもファンタジーな「お約束」と実際の薬効薬理が「えっ?」って言う程違っとるのもありましてなァ。
 ま、結局。「いいや俺どうせタダで書いてるし」とテキトーかますに決めました(死)…代わりと言ってはナンですが、むしろ幻獣造りなんぞを希望する、依頼人の「事情」に焦点を当てたストーリーにしましたんで。

 長編は他ので懲りた(苦笑)んで、このシリーズは一応一話完結方式にする予定です。ま、その一話が思ったより長くなりそーですが(涙)
 取り合えず、必ず各話に幻獣をキーキャラクターとして登場させます。既にネタとしては三種は考えてあります。一話完結方式と言う事で、「この幻獣を出さんかワレ!」言うリクエストにもある程度お答え出来ると思います。幻獣スキーの皆さんのお越しをお待ちしております。


目次

にょろにょろ尽し
 辺境に住まう魔術師の元、今日も『幻獣造り』の依頼が来る。しかし、今度の依頼人はなんと「ジャイアントスラッグ」を造って欲しいと言う!?…地味で簡単と思えた依頼だが…
 記念すべき(笑)幻獣魔術師シリーズ第一作品。最初だから色々いじくっても何処からも文句の出ない、雑魚モンスターにして置こう…そう言う阿漕を考えたが天罰なのか、話は作者にも予想の付かぬ方向へと飛んで行ってしまいました(^^;)
 一応、結末はほぼ固まったので、早急に完結させたいです。
◆プロローグ◆ 人里離れた山中に住まう魔術師師弟、その住まいの傍に「珍」入者が…シリーズ序章。 --2003.4.23
意外な依頼 久し振りの大口の依頼、相手は人が良いだけが取り柄の老人…組みやすし、と思ったのも束の間、依頼人は(ある意味)最悪最凶の怪物造りを希望して… --2003.4.23
鉱山の男達 取り合えず依頼を引き受けた師弟だが、「怪物」を使っての茶番劇の協力者、それが「怪物」とはあまりに相性が悪かった…単純に見えたこの依頼、無事に遂行できるのか!? --2003.4.23
二つの鍋 すったもんだの騒動の末、「怪物」は手筈通り造られる事に。だが、「怪物」を死ぬ程苦手とする、魔術師の弟子一人で製するならとの条件付きだった…果たして「怪物」は無事造られるのか? --2003.4.23
思わぬ暗転 紆余曲折はあったものの、依頼通り無事に「怪物」造り終えた。あとは茶番の仕度として、鉱山に「怪物」魔法で送り込むだけとなったのだが、さらに事態は転がって… --2003.4.23
鋼の乙女 「怪物」退治の茶番の主役、それは結婚を控えた貴族の令嬢だった。だが訳ありらしきその娘、何かと言動とげとげしく、さらには「茶番」に余計な者まで絡んで来て… --2003.4.23
坑道の中 遂に茶番の「怪物」退治のため、鉱山の中に入る一行。ただでさえ異様にいらつく「お嬢様」、それをまた、どさくさ紛れの道連れの、流れ者の戦士がからかうから…本当に、退治が出来るのか? --2003.4.23
山鳴り 高慢の娘に手を焼きながらも、鉱山の中を深く進む魔術師達。そこへ突如として凄まじい地震が襲って来た…! --2003.4.23
悲恋哀話 凄まじい鉄砲水から魔術師の魔法で辛くも逃れた一行。己の無力さに打ちひしがれ、高慢の鼻をすっかり折られた娘は漸くにして真情を吐露するのだった… --2003.4.23
決断の時 奇妙な場に閉じ込められながらも、漸くにして自分達の位置を判じ当てた一行達。とにもかくにもこの場を脱する方策を探らねば…だが、逃れようと穿った穴から、再び「怪物」どっと押し寄せた!一同の、命運は? --2003.5.14
廃坑の中 やっとの事で出口と向かう廃坑へと抜け出した一行。事態は大して変わらぬとは言え、休息も取り人心地。しかしその安堵が仇だった…今回から例の『怪物』は暫く休場、苦手な方々ご安心下さい(^^) --2003.5.20
翡翠の頭巾 突如現われたゴブリンの一団…そしてその頭領。対するこちらは魔術師の容態も火急の体、幾ら何でも多勢に無勢、全て倒すは難しい。そうでなくとも出来得る事なら、交渉しかけてこの昏迷の鉱山の情報欲しい所だが… --2003.5.28
洞窟の怪婆 一悶着あった後、結局一行「薬師がいる」との誘惑には耐えかねて、争い諦めゴブリンの住処へ向かう事に。しかし、ゴブリンの巣穴で事がすんなり運ぶ筈も無く。呼ばれて現われたゴブリンきっての名薬師の正体は… --2003.6.3
巣穴の中 連れて来られたゴブリン達の住処の洞窟で、一行の前に現われたのは…とてつもなく凄まじい姿の奇怪な老婆。しかしなべて見目は内実を語らぬもの、見る者の胆を潰さす容姿と毒舌ぶりに相反し、老婆こそは見事にして意外な術の持ち主であったのだ… --2003.6.8
婆の謎かけ 魔術師の傷も漸く塞がり、食事も済んで落ちついた一行。だが、再びやって来た「怪婆」の様子がおかしい…先刻の、一行助ける条件にと、向こうから持ちかけた協力ももはや無用だと言い出した。驚く一行に、自分の謎かけに見事答えて見せよとせせら笑う。その、謎かけとは… --2003.6.28
知恵競べ 突如態度急変の、ゴブリン「怪婆」の出した謎。誰にも無茶な問いと思えたが…それすら白い髪の魔術師の、無限の知識の前には無力だった。だが、「怪婆」の憎悪の執念凄まじく… --2003.7.2
山姫様 己の主への忠義が過ぎて。道理もわきまえで激高する「怪婆」…しかし、すんでの所で争い分けたは不可思議の声。聞く者全てを魅了する、麗しき声の持ち主こそ。鉱山全ての支配者たる「山姫」その人であったのだ… --2003.7.6
魔法の国 遂にその「麗しい」姿を一同の前に現わした「山姫」。だが…鈴を転がす様な声とは裏腹に、気紛れに恐ろしい事を口走る女主人。そして皆を庇って先頭に立つ、白い髪の魔術師がその標的となってしまう!皆で必死に庇うのだが… --2003.11.3
禁忌の術 山姫の殺意は決して残酷より発したものでは無かった。確かに一風変わったやり方ではあったものの、白い魔術師を思いやっての事。…だが山姫の饒舌が、一同に新たな疑念を抱かせる。この白い魔術師は、本当に禁じられた魔術の使い手なのか…? --2003.12.8


外伝
 幻獣造りを請け負う魔術師と弟子のシド。しかし、彼等とて四六時中魔法草と乳鉢と素体の獣ばかりを相手にしている訳ではない…
 魔術師とシドの、長編に仕立てる程では無い、小さなエピソード集。一応読み切りになっておりますので、試し読みにどうぞ。
夢の中 漆黒の闇の中…少年は追われて走っていた。捕まれば、間違い無く殺される!苦し紛れに逃げ込んだ宿の中、一人の客を捕まえて、己を匿わせようとするのだが…シドの「過去」、師弟コンビの出会い編。 --2003.5.14
日だまり 依頼ももめ事も何も無い、平和な日。久し振りに村の子どもに誘われて、一日中遊び回って帰って来たのだが。シドが、眼にしたものは?…のんびりとした、日常の一コマ(^^;) --2003.6.3
シェーブル
(1) (2) (3) 
 魔術師が、裏の山へと登る支度を何故だかしていた。不審に思ってシドが問うと、いつぞやひょんな経緯で、シドにご馳走すると約束した、とびっきりの『シェーブル』をこれから作ると言うのだ…空腹時に唐突に思いついた、突発食べ物ネタ(^^;)ちなみにシド九歳の頃。 --2003.6.19
香り 魔術師が一人で外出しようとするのを見て、慌てて付いて行くシドだったが…魔術師の向かったのは、意外な光景の広がる場所だった…シド9歳の頃。薬草ネタ。 --2003.7.11
治癒の魔法
(1) (2) (3) 
 白い髪の魔術師が、まだ弟子を一人も持たなかった頃…長い長い放浪の末、漸くにしてある村まで辿り付く。そして其処には一人の幼い少女がいた…本編を遡る事およそ十年、物語の始まる前のプレストーリー。 --2004.1.13


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(C)獅子牙龍児
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