恐怖!ジェミニー襲撃事件


 あ、始めに御注進申し上げますと、このファイル、XXキロバイトを余裕でぶっこいてますんで、おヒマな人以外閲覧禁止。…いやマジ長過ぎですって!



 突然ですが今鬼燃えモード突入中であります。
 いやま、実に個人的な事情のイロイロでして。つい、我慢できずに暫し更新を怠り、文庫の新刊買っちまいましてね、期待に違わずスバラしき出来で…
 で、モノはですね、「A君(17)の戦争」、5巻。

 いやあ、もう5巻なんスねー、相変わらずボリューム凄いし。あとチョイで400Pやないですか!しかも毎ペイジ…どころか一言一句読者に損はさせないし。あの若さでコレかい!とばかりにヘッポコは凹みもしますが…自分が書きたかった事全部やられてもーた気がしやすし…それもメッサすんばらしく。

 で、ストーリーがですね…って説明しよかと思ったけどまあエエか(殴)
 いやそのおファンタジアな異世界にいきなしトバされて、ソレ系の種族の皆さんに囲まれて、ウハな思いやらグエな目にやらで大忙しの○日間(盗作)。表紙は天下の伊東武彦御大、勿論期待を裏切らず、怒涛の様に襲いかかる萌えネタの数々!しかもその萌え攻撃のレンジは凄まじく広く、おファンタジイな物好きは無論の事、歴史スキーの脳天直撃唐竹割り、ミリでタリな人々も余裕綽々ロック・オン!無論伊東御大がカラむからにはソッチ系もバッチリだ!(笑)…てか、萌えトラップが多過ぎて、当方なんぞは数ページ事にゲイムオーバー状態になりストーリーを見失う…(^^;)もー遭難必至の萌えジャングルやねん。
 う〜ん、この説明は幾ら何でもアレ過ぎですな、コレ読んで「何でェ、ヌルい本だぜ」とか思われたらアレですな…(−−;)

 とりあえずですねえ、カビの生えた表現ではありますが「だーまーさーれーたあーー!!」と思って読んで下せえ。「えー、五冊も本読むのって何かタルいしぃ〜」とか言う向きには、ま、積極的には進めませんけど最新刊から読んでも結構オッケーじゃないかと。ま、その、色々とあったんですが、言ってみれば四巻で軽くリセットされたよーな状態でして。五巻は「これからムード」全開サド宇宙…じゃねえよ(汗)作動中、各キャラこれまでの粗筋復唱中、んで、新キャラ結構判り易い系なもんで。…と言いつつ水面下でのジワジワがタマランのですが。

 う〜ん、けど極私的個人的偏見をカマさせて貰えば。どっちかっつーと前の四巻のがヨかったですなあ。ま、四巻はある意味最終兵器クラスの出来ですからね、別格ですからねえ。本来活字スキーの端くれとしては四巻をこそ薦めたい所でありますが、う〜んう〜ん、あれそのモノは中間イベントと言うか何と言うか、直接的にはストーリーに関係が無いと言うか。しかしながらある意味もっともテーマ部分に肉薄していると言うか。勿論、伏線もバリバリ入っとりますし。
 …などと、ちょぉ〜っとテンション若干下げつつ五巻を読んでおりましたが甘かった。種々のブラフに躍らせれ、油断大敵火がボーボー、テレーっとダラし無く寝っ転がって読み進めると。
 文庫の、丁度真ん中ら辺…

 グハ!(吐血)
 神だア!神がいた!最高のゴットここに降臨!!!


 …いやだってホントにもう!たまたま筆者が購入した分には丁度ナイスな場所に新刊案内が挟まれていたのでありますが、イヤもう何でもいい!皆、ヲタで目の下クマァっ作ってる奴は四の五の言わずにとっとと読め速攻読め!(尊大)
 もー、あれは心底スバラしい台詞でありました!(謎)我々の様にコソコソと(笑)ブツを生産している人間は残らず快哉の雄叫びを上げるでありましょう。

 …まー、この個人的には最も感動したポイントですら、この壮大な絵巻物のいちエピソードに過ぎんのですが(汗)。

 それよかこの話の恐ろしい所はただの萌えネタ受け狙いと見えるいちいちが、結構深〜い所で本筋テーマと直結してるってあたり。ほとんど全包囲型、360度上下も含めて宇宙空間でも死角ゼロの驚異の萌え戦略、その細かなエピソード一つ一つで熱狂的ファンの一個師団と本百冊が出来そうなのに、しかも明らかに作者の側にも思い入れがあると見える…にも関わらず、全て一つの大きなストーリー、てか一つのテーマのためにためらいも無く使ってしまえる一種独特の非情ぶり…
 いやそのつまり、キャラの使い捨てなら誰でもやってる事ですがね、そーゆーのとはちゃうんですよ。むしろ、この話で敵キャラ達が主人公に対して抱いた言い知れぬ恐怖と相通じるもの、いやま、自分が使うと全然シブく無いんですけどね(汗)、ま、そんなスゴさを持った作家さんですよ。


 それにしても。作者さん若いのう…イキナリ書いてコレかい!ってマジ突っ込みしたなるヨな物凄さ。掛け値ナシのトーシロ若僧が、ひょんな事から戦争ただ中に放り込まれ、んで、驚天動地の目が点の、門外漢ならでわの戦略で寄せる敵をゴルアとびびらせ。敵キャラがまたグッドな味を醸してンのも…
 んー、ちょいと某タイラーを彷彿させますなア。平成の○イラー?(^^;)

 けど。ちょっと小声
 タ○ラーよりスゴかですたい…!

 いえね、「A君」と同じ富士見書房から出てたタイ○ーはかなり良かったですよ。ま、あのタイラ○は純然たる化け物(酷)でありましたが、逆に化け物であるがために全ての異常な出来事はスンナリ腑に落ちると言うか。萌えネタのオンパレードも凄まじい位の同時代性も、あの当時の作者さんがまさにそのヲタクカルチャーに身を置いていたからこそ、つまりは真実自分で好きで書いていたからこそ、今読んでも結構楽しめます。ちょっとSF研の部誌的ノリがあるのもまたオツなもの(^^)
 ただですねえ。
 正真正銘本家本元総本山の平成版○イラーは…(−−;)

 …ああ!いやああ、そこの人、石は投げないでぇ!タ○ラーだって悪くは無いのよぅ、だってぇ、アタシぃ、平成版はぁ、「提督」シリーズまで買っているしぃ…(←何故にオネェ語…)

 あだし事はさて置きつ。
 う〜んう〜ん、平成タイ○ーが昭和版ほど燃えないのは筆者がジジババ族にクラスチェンジした(汗)つー事も大きいでしょうが、ある意味あの人が「上手く」なってしまったのもあるでしょうなあ。職人的サービス精神で、自分の属性以外のネタでも頑張って勉強し(う〜む…)、読者が「損」をしないようにマメに盛り込む事、それと若い読者を考慮してのアップ・トゥ・デイト世界構築への惜しみない努力…これが個人的には盛り下がる気が。
 ソレだけに留まらず、どーもあの作家さんは「リアル」の呪縛、「細かい描写」「キャラの心理の掘り下げ」と言うおバケに前と違ってちびっと憑かれているよーな。リアリズムってのは良い事ですよ、勿論。何せ我々、二十世紀どころか二十一世紀を生きておるのですからね。しかし…やはり芝居の要は「虚偽皮膜のうち」、つまる所フィクションにおけるリアリズムなんてのは芝居により興添えるためだけのブツ、言ってみればリアル表現なぞ芝居の奴隷、そんなリアルに乗っ取られてはいかんのです!リアルってのは本場アラスカの橇引く犬みたく、ちょっと油断すりゃァつけあがるってンで厳しく躾て支配せにゃならんのですよ。…って、これ以上この例え引くと各方面から非難GOGOだろーから止めときますが。
 例えばですね、筆者が一番ブッチしたのが平成タイラ○の○ラガー。具体的には、ですねえ…

 あああああ!あんなヤロウに○ィミィを嫁にやれるかあッ!!(総血管決壊)

 …いえね、別にそーゆーイミじゃ無いスよ、そーゆーイミじゃ(汗)。ただの梅宮パパ的マインドでして。←をい
 つーかね、自分でもね、「それってどーよ?」と思ってしまうのが、ですねえ。

 (旧シリーズの)ヒ○ガーとならばOK☆って事…(蹴)

 おおおオマエな、あの、腐った蜜柑をさらに便所サンダルで踏み潰した様な(酷)旧ヒラ○ーのがエエんかい?許せるんかい?…と、自分でも死ぬ程ハリセンものではありますが。
 あれ位凄まじいキョーレツなタイプと純和風(←日本人違うがな)清純派の組み合わせだと取り合えず脳の判断能力が停止して、とてつもなく遠い異世界の一種独特のファンタジー(笑)に思えてしまい、却って違和感が無いのですな。また旧版だと「あの」ほんわかなエィ○ィも、意外と趣味爆烈ダタヨー(^^;)な感じで。なら余計丁度良いカップルじゃん!てな具合で。
 それとやはりリアールの弊害かのう、平成双子の○ナー・シスターズ、あの強さと驚異の以心伝心にイマイチ乗れんのですよ。旧シリーズでは当り前田状態だったあの設定、なんでかなー、燃えん…。平成双子はアニメ版のデザインをイイ感じで継承・発展させてチョベリグ(死語)なんだがのう…
 平成版、女性陣(と帝国サイド)はかなりグレード高めなんですがね。存外女性ってのは幾ら美女化してもOK(←差別発言か?)なのに対して野郎の命は顔じゃあねえと。何ですかね、例えば○リコさん、旧版と大分印象ちゃいますがアレはアレでナイスですよ。思い切り時流にノってますが、それなりにきっちりした造形やし。けど、あのユ○コさんが何でまた○イラーとくっつくんかな、とやっぱ疑問。ま、○ィミィの場合と違って一応説得力のあるイベントがありましたからね、まだ納得ですが。旧版の様に「何で何で何で〜!?」と疑問符で窒息寸前の読者にシカトこいて銀河系宇宙の彼方に爆走してって欲しいでやんス。
 ま、時代なんでしょうけど。


 時流に乗るとか、受けを狙うとか。とかく大衆文学ってのは大変ですよ。萌えってのは時代の気分で集団妄想(…)的要素もありますが、それでも極めて個人的な部分に根差すモンですからね。研究してワカる部分もありますが、やっぱ自分の属性かリアル友人に属性なヒトがおらんと。
 「A君」にしろ「タ○ラー」にしろ作者さんの属性外の萌えネタは、キツい事言えばかなり結構滑ってますな。萌えネタは滑ると割りと辛いんで、無理せんでよろしと思ってまいます。ただチビッと思ったのは、同じ属性外ネタでも「A君」のがまだ何とかなってると言うか…う〜ん、属性外でも同時代同世代の「空気」は判るって事ですかね。逆に「タイ○ー」ですら、時代に置いていかれるのか…(涙)

 ああ?自分の事を棚に上げて…ってか?フッ、甘いな!「己のコト」などチョモランマに捨てて来たわ!(殴)
 つーか、そうでも無いとあの作家さんのヒハンぽい話なんぞできまへんがな。好きは好きなんスよ、絶対。けど、ま、大人な事情のアレコレもあるんでしょーが、もうちょい細かな事で悩まんで、昔の様に己の趣味ロードをトバして欲しいんス…


 ま、とにかく。A君ですA君。
 一見冗長な文体と24時間営業状態でのべつヒマなく攻め寄せる、萌え乱舞攻撃にけっつまずきながらも読み進めると。
 う〜ん、深い。

 何と言っても立ち読みした時ははっきし言ってつまんなかったです(爆)ああ、だりー…ってカンジで。
 ドラゴンマガジンの広告もいまいち魂に響かない…
 それと表紙。伊東御大筆ってのはジツは凄く重要だと今では思うのですが、ある意味あの表紙は一つのトラップ。それも「引っかける」方で無くて、もろ「誤解させる」って言う、マイナス効果の。
 んで。今では足を向けては眠れねェ、真実A君と出会わせてくれた大恩人はSFマガジンであります。いやあの雑誌は良いですよ!カタい話も結構ありますが、むしろはっきりと己の萌えと向き合っている大人達が集まる場所。←褒めてます、マジで
 別に萌え萌えで「終わってる」雑誌では無いですよ、勿論。極めて個人の好みに左右され、同時に本人にとっては絶対的でありながらも別種の人間に理解させる事は困難な相対的価値観たる「萌え」と、個人の好みも関係はするがより普遍的で説明可能な、所謂「作品の完成度」「質の高さ」(これも結構曖昧やな)を混同せずに各々に判断出来る…そう言う雑誌。
 で。そんなこんなでSFマガジンの書評欄には精神的に海底二万マイルの深さでスパイシイ(意味不明)なグッドな書籍が並ぶのですよ。ちょ〜っと一口噛っただけじゃ、全然ワカランよーなタイプの本。つまりはアレ、某地方の「抱かれたい武将ランキング」で見事一位に輝いた(実話)某オダノブの、ちょっと食べたら全然味がしなくて激高したって言う、天下一の料理人の一品みたいな奴っスよ。いやま、自分味覚だってオダノブに負けるし、他の諸々じゃあ絶対勝ちようが無いんですけどね。だからま、書評欄の本を自分がちゃんと理解できてるかは怪しいモンですがね。

 てな訳で。
 皆さん、A君は立ち読みでのーて買って家で読みましょう!じっくりきっちり読んで欲しいんですワ。
 ついで言うと「キャラクター小説の作り方」(大塚英志著、講談社現代新書)も買って一緒に読むと効果倍増ですな。特に四巻はシンクロ率が高過ぎて、どっちかがどっちかに直接電波(ヤメロ)送ってるんじゃなかろーかと疑う程。何と言うかですね、この「キャラクター小説の作り方」、昔月刊スニーカーに連載してたものプラスαですがね、何でスニーカーに?と思う位な内容で…これも立ち読みと買い読みで大分印象変わりましたね。
 この新書、某「Aかい報道」新聞の書評欄に載った事もありまして。ひょっとすると「A」に載ったから…と言う理由で馬鹿にする人もいるとは思いますが、また実際鬼の様に平易な文体で書かれているので余計にナメる人が多いでしょうが、とにかく(買って)一読をお薦めします。自分、この人の絡んだ作品自体は多少のベクトル違いで好きになれん(ファンの人すまん…)のですが、それでもこの新書にゃ凄まじく感銘を受けましたです。

 あー、でもでも。「A君」萌え要素にヲタくすぐり満載でやんす。そっちもモウ純粋に楽しめるレベルっス。五巻で言えば特に悶絶した(死)のは後半部分のドラゴンの…いや!ネタばらしはイカン!ドラゴンスキーなら絶対(買って・万引き不可)読んでみそ!
 後はですねー、時々入る「パ」で始まって真ん中が「ク」、それで最後が「リ」なお楽しみ…ゲフンゲフン、もとい「二番煎じ」(←同じやろ!)、この辺りもナイスツボ。個人的にはHP、と言ってもヒューレットパッカードじゃ無い方の…とのただし書きは最近めっきり見ませんなあ…とにかくアレの軽いネタ。いやま、ある意味ベタなネタではありますがね、でもですね、本屋でフツーに売られる文庫でこんな事、あんなに堂々とやっていいんですか富士見さん、てな奴で…
 だってさ、だってさ、

ダーティー・●●ー・●ッ●ーなんてさ(爆)
 たとえ思ったとしても、こんなに超アカラサマにヤるですかあ!(^^;)

 つーか挿絵にはとてもブラックな●●●ィグまでちゃんといるじゃん(汗)そんでもってちゃんとダーティー某の「あの」語りを読者に無理やり想起させるために抜かり無い演出が施されまくっているし(笑)

 フツー、萌えファンの端くれなら怒るんじゃないかと思うのですが、なんつーかクリーンヒットしましたです。作者さんの年齢から察するに、むしろ確信犯的不発ギャグ、寒い系を狙ったんだとは思いますがね。
 何かですね、なに気にさり気に台詞思いっ切り毒吐いてるし。個人的には大いに頷いたクチ(^^;)ですが、それより何より「マジックボウガンか、嫌いじゃ無いけどやっぱライフルタイプの魔銃(マガン)が萌えだな」とか何とかどーでもイイ所で脳ミソ動かしてるこの自分、根本的にベクトル間違ってる気が。「ボウガンて威力があっても連射が…」なぞとヌルい突っ込み入れよーとするとそのヘンも抜かり無くファンタジー考証してあるし(笑)。しかもさ、ヲタク垂涎のブランド、そー言や某パッキン紫眼の鬼畜生臭坊主も使ってた、○ミス&○ェッソンなネタまで出て来た日にゃさあ…

 つーかさ、自分さ、「垂涎」って言葉さ、何を隠そう○ニメージュの某ママ4の記事で初めて覚えたんだよな(←隠しとけ!)

 …て、あれ?ちょっと待てこの長文既に10キロバイト超過してるやん!!やば、ネット資源の浪費や…
 じゃ、また。読んでくらはった方々ありがとさん。
 ほんじゃま、お帰りはブラウザのバックボタンでバックバック。じゃ。



















































































 …きょろきょろ。
 この辺まで逃げれば追手も来られまい。
 じゃ、ここから本題始まるです(爆)

 …いやあのその、前半も別に無駄だべりでは無いですがな。「A君」プッシュしたいのはマジですし。別にこんな阿呆が推薦せんでも版は順調に重ねている筈ですが、少なくともウチの近所、あんまし在庫してないモンで。ちょいと厚みがあり過ぎるのが人によっては敬遠材料になる事と、やはり腰据えて読まねばならん深みがネックなんですかね。あと、タイトル…実に極めて珍しいシリーズ名ながら、ある意味極めて如実に内容を表現しながら、一見さんには理解しがたく記憶にも残りにくいのが…あと、ひらがなの一見平明なサブタイトルも不利かも。
 ある程度ヲタであれば、また活字スキーであれば読んだ途端に100メガショック!(死語)は間違いないと確信します故、とにかく選挙期間中のセンセイ方の様にとりあえず名前をサブリミナル的に(何処が)広く一般に刷り込んでしまえと、まあそー言う目的で枕に使った訳ですな。
 それに実際「A君」はきっかけなんですよ。うんうん、あの頁のあのイラが無ければこの本題のネタは恒久封印だったかもシレーヌ。うんうん、時期的には外れまくってますからね。
 ま。ちょいと某植木・平ネタが長尺になり過ぎたのは誤算でしたがね。あんな事書くといらん恨み買うかもしれんし。ただまあ、ハ○ー・シスターズに言及出来たのである意味グットなアリバイ工作にはなったかと(謎)


 で。
 小生某所でカミングアウトしちょるので知ってる方はご存じかと思いますが。
 自分、眼鏡鬼萌え、押忍!

 …つー訳で。●ーナーあたりにビクビクしつつ、なネタ(^^;)



 ヲタクならば恐らく必定、妄想を夢にまで見る事多々ありき。それがまた、例えば初夢ならば…業の深さも知れようと言うもの。ある人物(匿名希望)の記録によれば、初夢の60%はヲタク古書店で買い損ねた●本を血眼になって探す夢、その他はまあ色々バリエがあり、終了後ン年が経過しても執念深くフォローし続けた某ジャンルの冬コミスペースが遂に6個(!)に減少し、「あああ夏には20(…)はあったのに」と悲しみに内震えつつカタログをめくれば、内4スペースの実態が同一サークル(げえ)、しかもソコの「傾向」がベクトル違い(婉曲的表現)であったがために号泣すると言う、大変に生々しくシビアな夢も含まれている。
 しかし、そう毎年超個性的な夢ばかり見る訳では無い。例えばゲーム界に第一次ショタブームが風雲急を告げる199X年には某逆刃刀のWJキャラに激似だとクレームが来たとの噂の某●丸を襲う(未遂・つーか手首握っただけですたい)夢、また最近では何故か●ルカ先生に説教される夢を見るなど、それなりに時代と流行の伺える内容となっている。
 とは言え。例え所謂「初夢」では無いにせよ、年の初め頃に見る夢はなかなか気にかかるものだ…


 今年の一月。いまだ「松」の取れぬ内、某匿名希望氏(ハンドル名漢字5文字)は常通りに不健康な時間に床についた。
 あるいは。その不節制がたたりかも知れぬ…

 夢を、見る。学者が言う所の「自覚夢」、つまりはこれが夢だと自覚のある夢である。当人物の夢はフルカラーの五色分解(?)、レンダリング機能も普段愛用しているPC(クロック数:180)よりは上であり、痛覚・味覚まで備えたかなりのバーチャルシステムである。ちなみに余談であるが、疲労時や眼の動きが速すぎて視界のアップデートが間に合わぬ時は、ちゃんとワイヤーフレーム表示に切り替わる(実話;)。これで夢だと自分で判っているからそりゃもうウヘヘのグヘヘ(死)、あんなコトやこんなコトと野望は無謀に膨らむのだが、いかんせん己の想像力には限度がある。壁抜けやろうとしてモノの見事に激突するわ、今は引退した同人作家殿の書物を見つけて開くと文字が読めないわ…等々。
 しかし。今年の夢は一味違う。

 舞台はさる学校のホールとおぼしき場所。クリスマスかニューイヤーかは定かで無いが、とにかく生徒一同集合し、何やら楽しきパーティの風情。とりあえず夢内での匿名希望氏の設定は、どうやら群れるを嫌うクールガイ(笑)らしく、輪には加わらず傍観の体。
 しかし。
 既に賢明なる諸兄には推察されよう、この「学校」とやらは尋常では無い。…細かな事は省くが、とりあえず「制服」、男女一様に黒い服、上に羽織るは日本国では見かけない(そりゃそーだ)所謂ローブ、よくヲタク文庫では「長衣」と表記されるブツである。それでも足りぬと言うならば、言ってやりましょうその制服、遠目にも目立つ特徴は、各々生徒のその首に、巻かれたるは縞のマフラー!…つまり、某「世界一有名な学校」に某氏はいたのである。

 暫くは事も無く。何故か沈着気質に変貌を遂げた匿名希望氏の眉を動かす事態も無く。お前ら絶対酒入ってるだろ、未成年じゃなかったのかよ、と軽くツッ込みたき喧騒の中…ただ傍観しておれば良かったのだが。
 和みの空気は瞬時に一転。

 比喩で無く、辺りに暗雲立ち篭めた。


 闇い闇い雲によく似た不定形のそれ。ただの毒霧の類で無く、確固たる意思…それも明確な悪意を抱いたモンスター、雲でありながら煙の様な速さで次々生徒に襲いかかる。己の身体の一部をば、腕よろしくぐいと伸ばし、手近な女生徒(某ハーにあらず)を手始めに締め上げ抱え込んでしまう。おお、最近のSFXはリアルだのー(違)、などと暢気かましている隙にも、まるで喰われたかの如く、犠牲者黒き雲の内へと沈んで行く。致死性の毒こそ持たぬと見えるが、友人奪われ次は自分かと怯える生徒の悲鳴が絶えぬ。叫喚、叫喚…パーティー会場は瞬く間に地獄絵図と化したのだ。
 さてここに。当然ながら一人の少年がいる。逃げるでも無く叫ぶでも泣くでも無く。極度の緊張にいささか顔色薄くはあれど、丸い眼鏡のレンズ越し、きっと怪物睨むは翡翠の瞳。手には杖、眼には決意。
 そして。
 やおら杖掲げ呪文の詠唱、しかる後に杖振るう!
「   !」

 …残念ながら気合いの言葉は聞こえなかったが、魔法の効果は一目瞭然。凄まじい竜巻が、此処其処に幾つも立ち上り、たちまちの内に怪しき雲をば飲み込んで行く。凄まじい威力!広きホールの半ば以上を埋め尽くす程に広がった、闇い雲が寸断され、不定の魔物と言えども感覚はあるのか、あたかも怯えに身を縮める如くに伸ばした腕を引いて行く。嵐の様な風の剣、雲の身を千切るがたび、その傷口より犠牲者皆々こぼれ落ちる。…昏倒したままの生徒の姿に、人々慌てて駆け寄って来る。幸い、命に大事は無さそうだ。
 さて。あらかた生徒も生還し。今宵の騒ぎも概ね落着…と言いたい所だが。

 問題はさらに第二段階に突入していた…


 例の竜巻、こちらは雲と違って意識は無く、敵味方の区別は出来ない。しかも、その数いまだに増え続ける…新たなる悲鳴!増えすぎた竜巻、テーブルやら飾りやら見境無く飲み込んで、人々の頭上へと掲げてしまう。さらに雲の魔手を逃れた生徒達、今度は魔法の竜巻に、不意を突かれて巻き込まれた!生徒達が次々宙に毎上げられ、逃げ惑う者達の金切り声がさらなる恐怖を誘発し、辺り一帯が恐慌の渦に!
 それら全てを冷ややかに見つめる傍観者、再び魔法の行使者の、二次災害の元凶に視線を転じる。あああヤバいよコイツ眼が完璧イッちゃってるよ…つい思わず硬直してしまう程、例の魔法少年様子が尋常でない。既に容積激しく減じ、ギュッと詰めればみかん箱にも入りそうな位に縮み切った例の雲、今は逃げ場を探すだけの魔物ばかりを見つめて並々ならぬ闘気を異様に放っている。
 傍観者は、口の端を歪めて冷笑する。
「フッ…、禁忌の呪文か」

 魔力を相当に消耗する上、技量もかなりの高さを要求される。そもそも少年の学年では、存在すら知らされていない筈なのだが。…恐らく図書館の禁じられた区域に自ら入り、独学にて会得したものと見える。恐れ知らずの、あの少年ならやりそうな事だ。
 だが。以下に才があろうとも、正規に学ばずして行使するはあまりに危険な魔法である。あの魔法が、特に「年若い者にとって」禁忌とされているのは…迷信では無く確かな理由あっての事。
 魔法の物理的な効果自体ならば至極尋常だ。範囲は広いし強力には違い無い。だが見ろ、現実に竜巻は少しも威力を弱める事無く、今の今もひたすら数を増やしている。何故だ?
 この魔法、術者本人に酷く影響を与えるのだ。

 魔力に酔う、と言う表現がある。実際には純粋な魔力にそうそう人を酩酊させる効果がある訳では無いが、現実に魔力が並外れて強い者、魔力が必要以上に発動した者は奇妙な高揚感に襲われる。何か、己が世界の頂点に立つかの様な…その無意味で危険な興奮状態はしばしば取り返しのつかぬ時代を招く。
 あの呪文、あの魔法…あれは永続して術者の魔力を最大限に高め、それを源として普通では考えられない程に魔法効果の持続を可能とする。しかし同時に魔力の過剰な高まりが、先にも述べた興奮が、冷静な判断力を失わせてしまう。既に先に発動した、魔法の「竜巻」に己が魔力を喰われているのもすっかり忘れ、重ねて強力な魔法を放つ事も。なまじ魔力自体は高まっているものだから、次々難易度の高い魔法が発動してしまうのだ。●グルの世界で言う所の、ドーピングと似ていると言えば似ているだろう、効果の高さは比ぶべくも無いが。
 しかし。この魔法、危険度もドーピングなどの比では無い。魔力を活性化させると言っても、結局魔力自体は術者のもの。多量に消費すれば危うくなるのは術者の体力、特に若年者では著しい。…ために、禁忌とされたのだ。

 思索を止め、再びホールの中を観察する。もはや室内にて悲鳴を上げておらぬのは気絶し果てた者ばかり、そろそろ耳もおかしくなる。舞い上げられた哀れな生徒も数を増し…幸いどの者も命に関わる高さでは無いが。
 いや。それも。
 …少年の手加減配慮によるものでは無い。

 加減など出来ぬ術なのだ。本来完全な発動なら、成人男性すら天井に叩き付けられる魔法である。軽い女生徒なら尚の事、あの程度に済んでいるのは単純に、少年の限界を示している。それも、才能の不足では無く…
 遠目に見ても、少年の額には明らかな汗が光っている。如何に優れた魔法の使い手と言えどもやはり幼く、体力では遥かに劣る。精神的にも未発達なこの少年は、竜巻を制御するどころか、己の身の内より魔力無限に吸出される事すら如意に出来ぬのだ。しかも、自分では全く気付いていない。

「…ッチ」
 傍観者は舌打ちした。…と言っても半ズボンではシブさ半減だが(爆)
 …いやあのその、結構盛り上がってる所でアレな事言ってナンですけど、あの、別にコスプレ願望がある訳ではなく、その、設定として「生徒」だった訳ですね、はい。なんつーか、ま、ただの萌えバナの筈が読み返して前フリみょーにアレな方向になってたもんで。あの、これ、クドいよーですが夢見てる奴の戯言です。

 閑話休題。
 恐慌一面の広間の中、ただ一人氷の心を保っていた傍観者、少年の様子に眉を潜める。恐らく本格的に発動したのは初めてなのだろう、完全に魔法の効果に飲まれている。今の彼に尋常な判断力など望めない。まるで狂戦士の如く歪んだ眼で、雲の怪物ばかりを見つめている。逃げ惑う人々など眼中に無い。
 傍観者としては。これしきの事で無様に騒ぐ無数の生徒なぞどうでも良い(←をい)。しかし、翡翠の瞳の少年の、命削られるは何とも惜しい…
 静かに。恐ろしい程の狂乱を他所に瞼を閉じ。一時集中。
 そして。愛用の杖を振り上げ…
 気合い一閃!杖より放たれた電撃は、障害物を器用に避けて全て少年に激突した!


 竜巻は消えた。全ての発端の暗雲も、何時の間にやら姿が無い。辺りは家具の類が出鱈目に転がり、灯りもかなりの数が微塵となり、壁紙すら酷く破れてみすぼらしく、酷い有様である。教師達や比較的落ち着きを取り戻した生徒達が、今だにパニック収まらぬ生徒を宥めつつ、寮へと引率しながら去って行く。後片付けなど後日に回そうと言う腹だろう、広間からは教師も含めて次々人が消えて行き、ついに室内無人となる。
 …いや、無人と言うのは正しく無い。ちょっとした死角、部屋の一角でほくそえむ者あり。人目の絶えたを見計らい、足元にそっと視線を落とす。
 無人の室内にもう一人。今は眠れる眼鏡の少年…

 自然、笑みが浮かぶ。先ほどまでの冷徹さは消え、何か違った空気を纏っている。
 視界の中の少年は、異常な魔法の行使による疲労こそ伺えるものの、目立った外傷も無く。ただすやすや眠っているだけである。そこには、先の…魔力の過剰活性化による一種の覚醒効果によるとは言え…何処かギラギラした危険な空気は微塵も無い。今一度、らしく無いほど笑顔を浮かべ、倒れる少年の背に手を差し入れ…
 そのまま抱き上げた。 ←お、お姫様だっこぉ!?
「フ、…●ッ●ー…」 ←え!!
 満足気につぶやくと、目的の部屋に運ぼうと足を踏み出した。 ←ちょっと待て(滝汗)

「………!」
 途端、背中に冷水を浴びせられた様な不穏の心地がした。
 この部屋、確かに無人であった筈が…背後に確かに気配がある。それも、飛び切り危険でデンジャラスな。
 あれ程の魔法を一撃で消し去ってしまった程の使い手が、何故にか激しい恐怖を抱いている。無数の悲鳴にも冷え切っていた心臓が、早鐘の様な音を立て、不吉な予感ばかりが膨れて行く。
(だ、誰だ!?)
 これ程までに恐れを抱く己の心にも驚愕しつつ…覚悟を決めて振り返る!

 にぃ〜こり。おんなじ顔でこっち見て笑ってる赤毛×2。

 ででで出たあああああああああああ!!
 世界最凶の双子だあああああああああああ!!


 …もう取る物も取り合えず、折角拾った(をい)眼鏡少年の身体すらそこいらに放り投げ(殴)、速攻逃げました。
 怖かった…マジで…(−−;)



 何かもー、夢とは言えツッコミ所満載過ぎてもはや何も言えんのですが。てか、夢の中で一体どのキャラ役だったのかモノごっつう気になります(笑)。だってさ、呼び方が何か「●●ー」じゃないのがメッサ気になるです。「●ッ●ー」って妙に低い声で呼ぶ辺りも何か妙にヤバ過ぎです(汗)
 半ズボン着用(笑)って事で某教師ってセンは無し、髪の毛がパッキンでは無かったので某キャラでも無し…となるとアノ辺(どの辺)が怪しいような…マフラーの柄、確かめなかった事が悔やまれてなりません(^^;)
 大体自覚夢って夢の中じゃあ王様って事になるじゃないスか。自分の意思でどーにでもなりそうなモンですがね、双子登場しただけで全力ダッシュって弱過ぎだろ?みたいな。ま、ある意味死ぬ程納得は出来ますがね(^^;)つーか他人の夢ン中でもお前ら最凶かよ!みたいな。

 あと。
 これを読んで「抜け駆けすんなー!!」と激怒…あるいは純粋に「羨ましい!」と思われる、大きいお友達(爆)も少なく無かろうかと思いますが。…言わなきゃバレねー事ですが、夢の中での某眼鏡っ子、もろ原作寄り(注:婉曲的表現)つーか、はっきり言ってキャラデに某「邪悪の石」入ってるって言うか(汗)いや何かもう、某マジック貧乏な方々のための月刊マガジン「ぎゃざ」に以前載ってた「ネクロノミコン」抱えてたイラみたいな…って、こんな言い方で通じる訳無いだろ!(涙)
 まあとにかく。「あんなの」(失礼)を「お姫様だっこ」して楽しいんかい?と眼が覚めた時に真っ先にツッコむ程(^^;)アレな造形でありました。つーか、自分、眼鏡かけてりゃ某地丹でも超絶OK☆と言う位(滝汗)、眼鏡ジャンルに関しては有効射程距離が広いっつーか広過ぎって自分でも自覚はありますもんで(−−;)

 あ、ちなみに「邪悪〜」は知らなければ知らない方が幸せです。ウチの近所じゃモロ児童書売り場に置いてあったんですが、子どもに読ませたら確実にトラウマります。ヲタが読んでも笑えるのは前半だけっスからねえ…


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(C)獅子牙龍児
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